豊胸手術の合併症

概要

今や美容医療は身近なものになってきました。豊胸手術も同様で、なんらかの施術を受けた方も多いでしょう。生理食塩水バッグ、シリコン、脂肪注入、ヒアルロン酸、アクアフィリングなど様々な方法がありますが、それによる弊害や合併症も少なからず存在することはあまり知られていません。

症状

しこり、痛み、違和感、変形など様々症状をきたします。

検査

マンモグラフィや超音波で病状を確認し、必要に応じて細胞/組織検査を行います。

診断

画像検査で大部分の診断がつきますが、細胞/組織検査が必要になることもあります。
脂肪注入で脂肪壊死(嚢胞)、瘢痕をきたします。ヒアルロン酸などの異物による瘢痕、感染(膿瘍)もよくみられます。アクアフィリングは感染などのリスクが高く、現在日本での使用は推奨されていません。シリコンバッグですと破損や被膜(カプセル)拘縮による変形が多いです。バッグの形状によっては悪性リンパ腫の発生も報告されています。

予後

しこりなどいろいろな症状がありますが、その大部分は手術や処置に伴うものであまり心配のいらないものです。しかしその中には感染やがんなど、命を脅かすものも隠れていますので注意が必要です。

治療

感染やがんなど命に関わるものに関しては状況に応じて保険診療で治療を行います。それ以外のかたちや美容手術に関することに関しては手術を受けた病院を受診することをおすすめします。

当院の診療内容

美容手術後であっても症状がある場合は保険診療でご対応します。院長は美容手術の経験もあるので、乳腺外科医としてだけでなく、形成外科の立場からも診察、判断をいたします。当院で対応できないこともありますので、その場でご相談させていただきます。症状がなく、美容手術に関するセカンドオピニオンのみの場合は自費診療になりますのであらかじめご了承ください。また、当院での美容治療は行っておりません。

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